日々の 9

「額縁屋っていうのがあるんですね」とよく言われることがあります。
淡路島内だけでなく、移住前の東京で勤めていた時でもよく言われていたので、
どちらかと言えば珍しい職業なのだろうと思う。

おおまかな注文の流れとしては、額縁の中に入れたいものを持ってきて貰って、
店内にあるサンプルとあわせながらどんな額装にするかを
あーでもない、こーでもないと一緒に考えて、決まったら一度お預かりをして、
綺麗に仕上げをしてお返しする、という流れ。

額装するものは絵や写真や刺繍や陶器など基本的には「生もの」以外はどんなものでもできます。
とは言い切っている。
大きな量販店とは違い、写真立てなどの用途がはっきりしている額縁を除けば、ふらっと来て購入いただけるということはめったに無くて、
何より額縁の中に入れて飾ろうと思うものはどれもみんなその人にとって大切なものなので、
そんなものを見せてもらうのが僕の楽しみともなっていて、
珍しいものや貴重なものなどもあったり、これがどういった物なのかというお話を伺ったり、
自分でも楽しい仕事だなあって思うことが良くあるのです。

それから非常に大切なことはそんな大切なものを預けても心配されないように、信頼してもらえるように、
これが一番大切なのかなと思う。
誠実に誠実に。
忘れないようにしなくては。

明日の午前中にもお客様が取りに来てくれる予定の額装が一件。
喜んでくれるといいな。